さすが王者!

先月くらいにGMの資金繰りを助けるかのようにGMから同社保有富士重工株を大量取得したトヨタ自動車だけど、それによって更に富士重工株を保有することになって、トヨタ自動車富士重工にハイブリッドシステム技術を供給することを決定したらしい。富士重工はこれまで自社単独で独自のハイブリッド技術を開発してきたけど、今回トヨタからすでに確立され実績のあるハイブリッド技術を供与されることで大幅なコストダウンを実現するだけでなく、ハイブリッド技術に関して高度なスキルを持つ自社技術者の育成も出来るようになる。
ついこの前、トヨタが自社ハイブリッド車の累計販売台数が今年10月末で51万3300台になったと発表したばかりで、しかも販売台数の約50%は車社会の北米で、今年の販売台数は前年比185%と慢性的な原油高などに起因する自動車販売市場の停滞を尻目に圧倒的な成長を遂げてる。トヨタはこれまでフォードとか日産にも同様にハイブリッドシステム技術に関して技術提携してきているし、いくらホンダとかがハイブリッド車市場に参入しても一日の長があるトヨタには及ばないと思う。
それにしてもトヨタって心広いなぁ。今回富士重工に供給するのは「プリウス」に搭載されてるハイブリッドエンジンと電動モーターを併用する技術で、研究に研究を重ねて開発してきたその先進技術を他社に供与していくとは・・・。まあエンジンだけでもヤマハみたいに十分な利益になるし、なによりトヨタブランドが世界を席巻することになるからそれはそれで意味のあることだし。とにかく、自動車業界世界一を約束されていながらGMやフォードに協力を惜しまない王者トヨタはさすがだと思う。その裏に隠されたしたたかな戦略を忘れるわけにはいかないけどね(笑)。