IT・通信の地域的集約

米IT・通信企業を中心に高レベルでの地域的集約が進行している。今日サミュエル・パルミサーノIBM会長兼CEOの発表によると、同社のインドでの事業に対して今後3年間で60億ドル規模の事業投資を行いシステム開発機能などを強化するほか、デリーに通信技術のR&D拠点を新設するらしい。まあIBMがインドに力入れてるのはもう周知のことだし、ソフトウェア開発やオフショア開発の拠点としてバンガロールに集中投資してきたりここ5年くらいで現地企業の買収等によって従業員を10倍以上に拡大させたりしてきていることからもインドが将来的にどれ程重要な労働市場になるかは容易に分かると思う。
一方、通信大手モトローラシンガポールに世界中で生産する携帯電話の部品供給やR&Dを統括する指令拠点を設けると発表した。急成長する中国やインドなど各国・地域の販売情報を一括し、世界の製造拠点に効率良く部品供給する仕組みをつくるらしい。モトローラシンガポールに設けるのは「グローバル・サプライ・チェーン・コントロール・タワー(SCCT)」で、世界の販売情報と部品供給情報を結びつける情報通信網などを構築するため、今後2年間で6000万ドルを投資し、2007年末に専門家200人による体制、08年に完全稼働を目指すほか、新技術開発のためシンガポールのIT・通信関連の研究所や大学と協力することも含まれているらしい。エドワード・ザンダー会長兼CEOによるとSCCTを「航空機の管制塔のような機能」と説明していて、新商品の投入期間が6―9カ月と短くなっていることから、部品の在庫を世界レベルで抑えると同時に、新製品を効率よく市場に投入できる体制をつくることが目的みたい。
まあITや通信に限らずこういった各業務プロセス拠点の地域的集約の流れって言うのは今後も加速していくと思う。特にインドは生産の拠点として、シンガポールは管理の拠点としてって流れが主流になっていく希ガス。インドは某国とは違って文化的な労働リスクが少ないし制約も少ないし、シンガポールはITインフラの整備が高いレベルで維持されているほか成長市場である第2アジア・第3アジアを集中管理していくには絶好の環境だと言えると思う。なんかそう考えるとやっぱ某国は文化的・国家的・国民的etc..の各要素でかなり損をしていると思う。各要素の数値上では魅力的な労働市場なんだろうけど、数値化されない部分でのリスクが大きすぎるんだよねぇ。在中日本企業もさんざん苦労しているし。どっかの国際HRエージェントもその某国に関わる案件は慎重にやらざるを得ないしトラブルも多いって言ってたし(笑)。あ、読み直してて気づいたけど、某国とかいいつつも明かしてた(゚∀゚)アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ