中国における不正会計

中国の新華社によると、中国政府機関と中国国営企業において今年4兆円(2900億元)を超える不正会計が明らかになったと中国会計検査当局が発表したらしい(ソースはココ)。中国が政府機関や国営企業の不正を自ら公表するなんて初めてじゃないか?"自ら"って言ったのは、民間メディアの育っていない中国では国家内部の不正会計なんかラクにもみ消すことが出来るのにもかかわらず、敢えて発表したって意味。まあ新華社自体が中国国務院かどっかの下位組織のメディアだからね(笑)。だから国家組織の膨大な不正会計という不名誉を公表することには狙いがある。まあ胡錦濤主席の真意はよくわからないけど、急成長する沿岸諸都市における政府に対する不満を解消するのが目的なんだと思う。急激な成長を続ける中で力をつけてきた富裕層が賄賂、汚職、横領など政府官僚やら国営企業役員やらによるあからさまな不正行為に対して猛烈に批判を繰り返してきて、さらには表沙汰にならない地方部での暴動など中国政府に対する風当たりが非情に強くなっている現状。そして国際的に注目される北京五輪。化学工場の事故による汚染被害なんていうイレギュラー要素もそれなりにあったし。真意はともあれ、胡錦濤政権は役人の不正をなくし腐敗した政治を律することを基本重要政策の一つに挙げていて、こうした政治姿勢を内外にアピールする結果にはなったと思う。
それにしても4兆円の不正会計ってテラスゴスwwwwwwwwwwwwwwww 世界的監査法人が解散に至った米エンロンや伊パルマラットなんかの規模とは文字通りケタが違うなぁ。まあ多くの政府機関・国営企業の総計なんだろうから一概には比較できないけど。こーいう事があるから中国会計は日本会計には及ばないとされてるんだろう。まあ不正会計は学問的な会計論とはまた別次元の話だからカンケーないといえばカンケーないかw